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件名

意見書第15号 公共交通機関への支援を含む総合的な交通体系の構築を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:平成22年10月6日
議決結果:可決

内容

 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  平成22年10月6日提出
       
熊本市議会議員  田辺正信
同        佐々木俊和
同        中松健児
同        村上 博
同        上村恵一

熊本市議会議長 坂田誠二様

                 意  見  書 (案)

 公共交通機関への支援を含む総合的な交通体系の構築のため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。

(理 由)
 政府は、当初、本年6月からの導入を予定していた高速道路等の新料金制度について、二転三転するその足並みの乱れから先送りし、まずは本年6月28日から来年3月末までの間、全国37路線50区間において、高速道路の無料化の社会実験を開始しました。
 しかしながら、高速道路等の無料化や受益者負担を基本としない安価な料金設定は、JR(全国鉄道網)やバス、フェリー等との適切な役割分担を損ねるばかりでなく、わが国の交通体系の崩壊に繋がりかねません。すなわち高速道路等の無料化や安価な料金設定の影響を受け経営が悪化し、地域の交通網が縮小することとなり、その結果、自家用車を利用できない高齢者や学生等の交通弱者の移動手段が確保できず、地方部の更なる衰退を招く恐れがあります。さらには、地球温暖化対策にも完全に逆行するものであり、その整合性については大いに疑義があります。
 このように多くの問題点を抱えているにも拘わらず、政府は、今後も高速道路等の無料化を段階的に進めるとしていますが、この施策が国策によることを考えれば、本来、総合的な交通体系の構築を前提とすべきであり、現政権が今回進めている施策によって影響を受けるJR、バス、フェリー等の公共交通機関に対しては、その維持・存続のために公的支援策を同時に継続すべきであります。
 よって、政府におかれては、平成23年度予算編成において公共交通機関への支援を含む総合的な交通体系の構築に向け、下記の事項を実施されるよう強く要望いたします。

                    記

1 公共交通機関の安定的な運営を踏まえて、総合的な交通体系の構築を図ること。
2 高速道路等と競合し影響を受けるJR、バス、フェリー等の公共交通機関に対しては、減収補填を含め、事業者の実情を踏まえた支援を講じること。
3 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の持つ利益剰余金については、引き続きJR三島会社及びJR貨物の財務基盤の安定化や収益基盤の強化等のため有効活用できるようにすること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

  平成  年  月  日

                                  議長名

   内閣総理大臣
   総務大臣
   財務大臣     宛(各通)
   国土交通大臣
   行政刷新担当大臣

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