意見書第27号 介護保険制度の改革を求める意見書について
議決日:平成14年9月20日
議決結果:可決
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│ 発議第27号 │
│ 介護保険制度の改革を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成14年9月20日提出 │
│ 熊本市議会議員 田 尻 清 輝 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 大 石 文 夫 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 荒 木 哲 美 │
│ 同 鷲 山 法 雲 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 田 中 誠 一 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 熊本市議会議長 宮 原 政 一 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 次期介護保険制度改革において、低所得者対策並びに介護予防事業の強化・充│
│ 実を図られるよう強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 平成12年度からスタートした介護保険制度は、本年で3年目を迎えました│
│ が、介護サービス利用者の着実な増加が示すように、制度の着実な普及と発展が│
│ 見られる反面、当初懸念されたような問題をはじめ想定外の諸問題などが浮き彫│
│ りになりつつあります。 │
│ 最近の介護保険に関する各種調査や、地方自治体及び民間介護保険事業者等の│
│ 意見や要望等から明らかなように、施設利用者の入所長期化が進み、結果として│
│ 特養の「老人病院化」、老人保健施設の「特養化」等が進行し、各施設の役割の│
│ 混在や機能の不明確化が進んでいること。また施設志向の激増の理由は、要介護│
│ 者の増加、医療機関からの移動及び介護保険利用の権利意識の向上等々がある│
│ が、基本的には施設介護と在宅介護間のコストや負担の格差によるものと考えら│
│ れること。その他様々な問題点がありますが、地方自治体においては施設整備や│
│ 在宅サービスの充実が直ちに高齢者の保険料に跳ね返ることを懸念しており、次│
│ 期介護保険事業計画策定に向けて慎重な検討が重ねられており、また国に対し低│
│ 所得者対策や介護予防事業の強化・充実を望む声が多くあります。 │
│ よって、政府におかれては、次の介護保険制度改革を視野に入れ、以下の施策│
│ の確立を図られるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 施設へのニーズが激増している以上、これに対応する必要があり、その質を│
│ 確保しつつ既存施設及び各種新型施設の整備を促進すること。そのためのきめ│
│ 細かな助成を行うこと。 │
│ 2 介護予防の充実を図るとともに、一部の訪問介護利用料が3%となっている│
│ 軽減策(平成16年度まで)を含め、利用料の10%一律負担から所得に応じ│
│ た段階的負担にするなど、低所得者の負担軽減の抜本策を講じること。そのた│
│ めの国の助成策を確立すること。 │
│ 3 国庫負担分の25%のうち調整費5%を別枠化し、全体として30%に拡大│
│ すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 厚生労働大臣┘ │
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