意見書第24号 食品品質表示制度等食品の安全確保を求める意見書について
議決日:平成14年9月20日
議決結果:可決
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第24号 │
│ 食品品質表示制度等食品の安全確保を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成14年9月20日提出 │
│ 熊本市議会議員 田 尻 清 輝 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 大 石 文 夫 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 荒 木 哲 美 │
│ 同 鷲 山 法 雲 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 田 中 誠 一 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 宮 原 政 一 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 国民の生命と健康の維持のため、食品の安全性確保と信頼できる表示制度の確│
│ 立を図られるよう強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 本年初冬の雪印食品から最近の日本ハムに至る、我が国有数の食品企業による│
│ 食品表示偽装事件が連鎖的に発生しております。これらの表示偽装事件の続発│
│ は、食品表示に対する国民の信頼を大きく失わせるとともに、食品そのものの安│
│ 全性と品質に対する消費者の不信感を増大させております。 │
│ 一方で、現在までに40件を超える中国産の輸入冷凍ホウレンソウから、有機│
│ リン系殺虫剤であるクロルピリホスを中心に、最高で基準の250倍もの残留農│
│ 薬が検出されるとともに、輸入健康食品による死亡事件等の健康被害問題が大き│
│ な社会問題になりつつあります。 │
│ 食品の表示と監視は現在、食品衛生法、JAS法、景表法等の複数の法律によ│
│ ってなされておりますが、そのチェック体制が不十分なため、こうした偽装表示│
│ の横行を許し、また消費者・事業者双方にとって分かりにくい制度ともなってお│
│ ります。 │
│ 食品は国民の生命と健康の維持に不可欠なだけに、その安全性の確保は最優先│
│ 課題であります。 │
│ 政府においては、これまでの生産者優先の行政を深刻に反省し、国民優先・消│
│ 費者優先の食品安全行政を確立する必要があり、その中の一環としての食品表示│
│ は消費者が食品を選択する唯一の手段であることから、このような虚偽表示が今│
│ 後二度と行われないよう国として抜本策を講じるべきであります。 │
│ よって、政府におかれては、下記の事項を早期に確立することにより、食品の│
│ 安全性確保と信頼できる食品表示制度の確立を図られるよう強く要望いたしま│
│ す。 │
│ 記 │
│ 1 食品の安全性確保に関する包括法を早期に制定し、食品の安全性強化と信頼│
│ できる表示制度の確立等を図ること。 │
│ 2 内閣府設置予定の「食品安全委員会」においては、国民・消費者の代表を必│
│ ず参加させるとともに、各省庁の連携と必要な予算の確保を図ること。 │
│ 3 食品衛生法に基づく残留基準が未設定の農薬・食品添加物等について早急に│
│ 残留基準値を設定するとともに、消費者を含めた監視体制の強化を図ること。│
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ 厚生労働大臣│ │
│ 農林水産大臣├─宛(各通) │
│ 経済産業大臣│ │
│ 環境大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘