意見書第36号 障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書について
議決日:平成20年12月22日
議決結果:否決
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│ 発議第36号 │
│ 障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成20年12月22日提出 │
│ 熊本市議会議員 東 すみよ │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 牛 嶋 弘 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 障害者の自立と社会参加を求めるため、障害者自立支援法の抜本的な見直しを │
│要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 2006年4月から施行された障害者自立支援法により、障害者福祉の現場は │
│ 未だに混乱が収まらない状況にあります。特に、障害者施設や居宅支援の利用に │
│ かかる応益負担(定率1割)の導入は、障害者の生活を直撃し、施設からの退 │
│ 所、サービス利用の制限などの形で、生活水準の低下を引き起こしています。ま │
│ た、サービス事業所も、報酬単価の引き下げや日払い化によって、経営難に陥 │
│ り、職員の賃下げや非常勤化、離職、閉鎖など、福祉サービスの低下や縮小が深 │
│ 刻化しています。 │
│ 政府は、障害者自立支援法に関連し、2008年度までの特別対策として、利 │
│ 用者負担の軽減措置や事業者への激変緩和措置を行い、さらにこの特別対策を │
│ 2009年度以降も継続し、障害児のいる世帯への軽減策などを上乗せするとし │
│ ています。これらについては、一定の評価をするものの緊急避難的な処置に過ぎ │
│ ません。 │
│ そもそも、法施行から1年も経ずに特別対策が必要となる事態に追い込まれ、 │
│ さらに2年を経ずに特別対策の継続と上乗せが必要となる事態は、障害者自立支 │
│ 援法そのものの制度設計に無理があり、抜本的な改正は免れないということであ │
│ ります。 │
│ また、2006年12月、国連総会で「障害者の権利条約」が全会一致で採択 │
│ され、2007年9月、日本は同条約に署名を行っています。 │
│ よって、政府におかれては、世界の潮流に鑑み、真に障害者に対する差別を撤 │
│ 廃し、障害者の自立と社会参加を求める立場から、次の処置を講じられるよう強 │
│ く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 利用者負担は応益(定率)負担ではなく、負担できる能力に応じた応能負担 │
│ を原則とすること。また、利用料の算定に当たっては、本人収入のみに着目す │
│ ること。 │
│ 2 指定障害福祉サービス事業者等に対する報酬を月割制へ戻し、概ね障害者自 │
│ 立支援法施行以前の収入を保障すること。 │
│ 3 障害者が地域で人間らしく生きていけるように、社会基盤整備について立法 │
│ 措置を含めた拡充策を進めること。また、自治体が支給決定したサービスや地 │
│ 域支援事業について財源保障を行うこと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ ├宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 ┘ │
│ │
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