意見書第8号 身近な地域で安心して出産できる助産所の存続を求める意見書について
議決日:平成20年3月17日
議決結果:否決
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│ 発議第8号 │
│ 身近な地域で安心して出産できる助産所の存続を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成20年3月17日提出 │
│ 熊本市議会議員 東 すみよ │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ │
│ 熊本市議会議長 牛 嶋 弘 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 身近な地域で安心して出産できる助産所を存続するため、所要の施策を講じら│
│ れるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 2007年4月、改正医療法第19条が施行され、助産所の開設者は嘱託する│
│ 医師及び病院または診療所を定めなければならないとした規定が強化されまし │
│ た。この改正内容は、出産の異常時や救急時などにおける母子の安全を確保する│
│ ことが趣旨となっています。しかし、現実には、産科医師、地域の産科病院や診│
│ 療所が不足するなか、助産所が嘱託する医師や病院を個人で確保することは困難│
│ であります。問題は、本来機能すべき地域の医療体制、助産師を包含した周産期│
│ 医療ネットワークの整備や妊産婦、新生児の救急搬送体制が整っていないことに│
│ あります。改正法の経過措置期限が過ぎる2008年3月末以降、助産所は新た│
│ な開業はもとより、現在開業している助産所の存続さえ困難となります。 │
│ 現在、出産の8割は正常分娩であり、助産師が正常分娩を担うことは、日本に│
│ おける母子保健の歴史と助産師を十分に活用しているオランダ、ニュージーラン│
│ ド、英国などで証明されています。また、出産は病院や診療所が主流となってお│
│ りますが、助産所は妊産婦に寄り添った出産のみならず、その後の子育て支援を│
│ 行う等、重要な役割を果たしています。身近な地域において、安心して出産でき│
│ る助産所を失うことは、女性にとっても社会にとっても大きな損失となります。│
│ よって、政府におかれては、全国の助産所が閉鎖の危機に瀕している緊急事態│
│ 及び産科医師、助産師、産科病院、診療所、助産所の不足によるお産難民の深刻│
│ 化を考慮し、身近な地域で安心して出産できる助産所を存続するための施策を講│
│ じられるよう、下記について強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 参議院厚生労働委員会の附帯決議(2006年6月13日)に基づき、国及│
│ び地方自治体が、責任をもって助産所の嘱託医、嘱託医療機関を確保するこ │
│ と。 │
│ 2 国は、助産所や診療所からの救急搬送を円滑に受け入れられるようにするた│
│ め、各都道府県の総合周産期母子医療センター、各地域の中核病院、公的医療│
│ 機関に対し、適宜適切な支援を講じること。 │
│ 3 産科医師や地域の産科病院等の不足解消若しくは第1項及び第2項が整備さ│
│ れるまで、改正医療法第19条の施行を凍結すること。 │
│ 4 国は、各都道府県における助産師養成枠の増加と質の高い助産師教育を促進│
│ すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ ├ 宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 ┘ │
│ │
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