意見書第19号 国際刑事裁判所(ICC)設立条約の早期批准を求める意見書について
議決日:平成14年6月18日
議決結果:可決
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│ 発議第19号 │
│ 国際刑事裁判所(ICC)設立条約の早期批准を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す│
│ る。 │
│ 平成14年6月18日提出 │
│ 熊本市議会議員 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 白 石 正 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 国際刑事裁判所(ICC)設立条約を早急に批准し、ICCがその役割を発揮│
│ し、戦争抑止と国際平和への貢献を適切に果たされるよう強く要望いたします。│
│ (理 由) │
│ 戦争犯罪や大量虐殺(ジェノサイド)、人道に対する罪などを犯した個人を裁│
│ く常設の国際刑事裁判所(The International Criminal Court)が来年度中にオ│
│ ランダのハーグに設置される見通しとなりました。1998年のローマ会議で採│
│ 択されたICC設立条約(ローマ条約)の批准国が本年4月11日までに66カ│
│ 国となり、条例発効の条件である60カ国を突破し、本年7月1日の条約発効が│
│ 確定したからであります。 │
│ 世界各国に対し、同条約の批准と発効に向けて粘り強い説得と運動を続けてき│
│ た世界のNGO(非政府組織)等の努力に対し深い敬意を表する必要がありま│
│ す。 │
│ ICC設置の国際法史上の重要な意義は、これまでの国際司法裁判所が領土問│
│ 題など国家間の紛争を裁く裁判所であるのに対し、ICCは個人の戦争犯罪等を│
│ 問う初めての権威を持った国際法廷であることであります。 │
│ いまだに国家間の戦争や紛争、そして民族、人種、宗教等を理由とした紛争が│
│ 絶えない中で、戦争犯罪や大量虐殺、そして人道に反する犯罪と称されるものが│
│ いくつか指摘されております。そうした犯罪行為の中心となった者を裁く国際刑│
│ 事法廷の存在は多大な犠牲を伴い、あるいは違法な戦争、武力行使等への抑止力│
│ となるとともに、取り返しのつかない戦争犯罪等への抑止力としても機能するこ│
│ とが期待されます。何よりも武力による支配から「法による支配」へと、世界を│
│ 大きく前進させることが期待されております。 │
│ わが国は、この条約に関して、捕虜や戦争犯罪人等の取り扱いについての国内│
│ 法が整備されていないという理由で批准をしておりませんが、早急に必要な国内│
│ 法を整備すべきであります。 │
│ よって、政府におかれては、その上に立って、この条約を早急に批准し、IC│
│ Cがその役割を発揮し、戦争抑止と国際平和への貢献を適切に果たされるよう強│
│ く要望いたします。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 外務大臣 ┘ │
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