意見書第16号 「消えた年金」問題被害者への速やかな補償を求める意見書について
議決日:平成19年6月29日
議決結果:否決
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│ 発議第16号 │
│ 「消えた年金」問題被害者への速やかな補償を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成19年6月29日提出 │
│ 熊本市議会議員 東 すみよ │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 牛 嶋 弘 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 「消えた年金」問題対策を早急に講じ、国民の年金不信を解消されるよう要望 │
│ いたします。 │
│ (理 由) │
│ 公的年金は、国民の高齢期等における生活を支える重要な制度です。ところが │
│ 、年金保険料の納付記録の管理があまりにもずさんであったという実態が明らか │
│ になり、これが原因で保険料を納めたのに年金が受け取れない、あるいは、本来 │
│ の受給額より少ない額しか受け取っていないという被害者の方々が大勢いること │
│ も分かってきました。社会保険庁は、これまでも数々の不祥事によって、国民の │
│ 信頼を裏切ってきましたが、今回の問題によって国民の年金不信は一層高まって │
│ います。 │
│ 政府・与党は、「年金時効特例法案」と、コンピュータ内の5000万件の納 │
│ 付記録(いわゆる「宙に浮いた年金記録」)の突合という対策を打ち出しました │
│ 。しかし「時効の撤退」によって補償されるのは、「納付記録の訂正」が行われ │
│ た場合に限られており、保険料を納めたのに「記録がない」と言われているよう │
│ な、そもそも「記録の訂正」ができない方はこの対策の対象となりません。また │
│ 、「宙に浮いた年金記録」の突合は、コンピュータ内のデータの損壊部分を修復 │
│ し、コンピュータへの入力漏れを是正しなければ、被害者の補償につながりませ │
│ ん。 │
│ よって、政府におかれては、国民がこれまで納付した保険料に見合った年金を │
│ しっかりと受給できるようにするため、下記の事項を含む政策を実施されるよう │
│ 強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 未納扱いになっている方の納付記録を復元するため、全国の社会保険事務所 │
│ や市町村に散在している元台帳とコンピュータのデータとを照合して、コン │
│ ピュータにすべての納付記録が正確に入力・管理されるように調査・訂正す │
│ ること。 │
│ 2 すべての加入者の納付履歴を送付して緊急チェックをしてもらうとともに、 │
│ 本人と結びついていない納付履歴についても工夫して情報を提供し注意を呼 │
│ びかけることによって、速やかに納付記録を是正・統合すること。 │
│ 3 完全に納付記録が消失してしまった方については、国の過失を認め、加入者 │
│ 側の証言を最大限に尊重し補償すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ ├宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 ┘ │
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