意見書第4号 抜本的な都市農業振興策の確立を求める意見書について
議決日:平成18年3月24日
議決結果:可決
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│ 発議第4号 │
│ 抜本的な都市農業振興策の確立を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。│
│ 平成18年3月24日提出 │
│ 熊本市議会議員 牛 嶋 弘 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 宮 原 政 一 │
│ 同 藤 山 英 美 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 同 白河部 貞 志 │
│ 熊本市議会議長 税 所 史 熙 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 持続可能な都市農業を実現するため、抜本的な都市農業振興策を確立されるよ │
│ う要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 都市農業は、消費者に新鮮で安全な農作物を供給するとともに、緑地としての │
│ 環境保全、市民との交流を通じたコミュニティの形成、災害時の緊急避難場所な │
│ ど多面的な機能を担ってまいりました。 │
│ 近年、街づくりを進めていく上で、都市農業の果たしてきた役割が再評価され │
│ るようになり、本市においても「身近な農地・農業をできるだけ残してほしい」 │
│ との地域住民の要望が根強く、市民共有の財産として農地・農業を後世に残すこ │
│ とが街づくりの重要な課題であると認識いたします。 │
│ 国政においては、平成11年に成立した「食料・農業・農村基本法」で、都市 │
│ 農業の振興が国の責務であると初めて明記され、昨年3月の「食料・農業・農村 │
│ 基本計画」の見直しに際しては都市農業振興への一定の配慮が示され、10月に │
│ は農林水産省内に「都市農業・地域交流室」が新設されたところであります。 │
│ しかしながら、生産緑地法や都市計画法、相続税納税猶予制度など、都市農業 │
│ 関連の現行法制や税制の根幹部分は「宅地化優先」の価値観を色濃く残したまま │
│ であり、国の取り組みはなお不十分であると言わざるを得ません。 │
│ こうした現状のもとで、本市においても農地・農家の減少に歯止めがかからず │
│ 、農業従事者の高齢化、後継者難などが深刻化しており、「持続可能な都市農業 │
│ 」を実現する本格的な対策を急がなければなりません。 │
│ よって、政府におかれては、都市農業者が安心して営農に取り組めるよう、下 │
│ 記に掲げる抜本的な都市農地保全、農業振興策を講じられるよう強く要望いたし │
│ ます。 │
│ 記 │
│ 1 都市計画法、生産緑地法、相続税納税猶予制度などの都市農業関連の法制・ │
│ 税制などを見直し、新法制定も視野に入れた抜本的な都市農業政策を確立する │
│ こと。 │
│ 2 都市農業関連税制の見直しに際しては、市街化区域内に農地を持つ農家が希 │
│ 望を持って持続的に農業を営むことのできる仕組みに再構築すること。 │
│ 3 農業構造改革の一環として集落営農・法人化が推進されているところであり │
│ 、相対的に地価の高い都市部及びその周辺においても農業法人の設立が円滑に │
│ 行えるよう制度を整備すること。 │
│ 4 認定農業者制度を都市農業にもマッチするよう改革するとともに、中高年サ │
│ ラリーマン等の就農を促進するなど新たな「担い手」制度を創設すること。 │
│ 5 学校給食と農家の提携など都市部における「地産地消」を拡充するととも │
│ に、農業体験農園、市民農園など市民参加型農業、学童農園などを通じた食育 │
│ を推進すること。 │
│ 6 上記の政策課題に対処するため、農林水産省、総務省、国土交通省、財務省 │
│ など関係省庁による都市農業政策の横断的な検討機関を設置し、平成18年度 │
│ 中に成案を得ること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 総務大臣 │ │
│ 財務大臣 ├ 宛(各通) │
│ 農林水産大臣 │ │
│ 国土交通大臣 ┘ │
│ │
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