意見書第17号 利用者、被保険者の立場から介護保険法の改正を求める意見書について
議決日:平成17年6月22日
議決結果:否決
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│ 発議第17号 │
│ 利用者、被保険者の立場から介護保険法の改正を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成17年6月22日提出 │
│ 熊本市議会議員 上 村 恵 一 │
│ 同 田 尻 将 博 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 古 川 泰 三 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 介護保険法の改正につき、その内容を介護保険制度の理念に即して利用者及び│
│ 被保険者の立場に立ったものとされるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 2月8日、政府におかれては、「予防重視型システムへの転換」「施設給付の│
│ 見直し」「新たなサービス体系の確立」などを柱とする介護保険法改正案を提出│
│ されました。 │
│ 初の法改正に当たって、その最重要課題は、高齢者が安心して在宅生活を継続│
│ できるよう介護保険制度を充実させることであります。しかし、政府の改正案は│
│ 、まず給付の抑制に着手し、軽度要介護者に対する家事援助の制限、施設サービ│
│ ス利用者に対する新たな居住費、食費の徴収などが中心となっており、 │
│ 利用者、被保険者の立場からの見直しとは言いがたいものであります。 │
│ また、高齢者の疾病、健康の管理、認知症、転倒予防を重視することは当然で│
│ すが、「新予防給付」の創設については、予防効果の根拠、予防の範囲などの点│
│ で疑問が多く存します。 │
│ よって、政府におかれては、介護保険制度の理念(介護の社会化、利用者本位│
│ 、自己決定、公平性)を貫き、制度の充実、発展に努める立場から下記の事項に│
│ ついて実施されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 国の介護給付費負担金を25%から30%に引き上げ、介護保険制度の安定│
│ を図り、保険料の徴収額を抑制すること。 │
│ 2 保険料は累進制に基づくきめ細かい多段階制へ移行すること。個人単位にす│
│ ること。 │
│ 3 軽度認定者の家事援助サービスの削減について一律的な家事援助の制限を行│
│ わないこと。 │
│ 4 サービス利用限度額内で、要介護4、要介護5の高齢者が安心して居宅生活│
│ を継続できるよう介護サービスの整備、充実を早急に図ること。 │
│ 5 介護の質を高めるために、介護労働者の教育訓練とともに労働者の身分保障│
│ と待遇の改善を早急に行うこと。 │
│ 6 今改正で、まず第二号被保険者(40歳〜64歳)の給付制限を外し、年齢│
│ や原因、障害の種類を問わず、公平に介護サービスが利用できる総合的な法制│
│ 度を構築していくこと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 ┘ │
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