意見書第28号 「イラク特措法」に基づくイラクへの自衛隊派遣に反対する意見書について
議決日:平成15年12月19日
議決結果:否決
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│ 発議第28号 │
│ 「イラク特措法」に基づくイラクへの自衛隊派遣に反対する意見書について│
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す│
│ る。 │
│ 平成15年12月19日提出 │
│ 熊本市議会議員 上 村 恵 一 │
│ 同 家 入 安 弘 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 落 水 清 弘 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ イラクの復興に当たり、日本の果たす役割は医療や食糧援助、生活インフラの│
│ 再建等に限り、自衛隊の派遣は行われないよう強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ ブッシュ大統領による戦争終結宣言がなされて既に半年が経過します。政府 │
│ は、自衛隊派遣を前提に、この3月から11月まで計14回に上る調査団を派遣│
│ していますが、この間、国際赤十字や国連等がテロや襲撃等の標的となり、多大│
│ な犠牲者が続出しています。そして、ついに11月29日には、イラクで職務を│
│ 遂行していた外務省の奥参事官及び井ノ上書記官が殺害される事態に至っていま│
│ す。 │
│ 政府は、戦争の大義に関する疑問を残したまま「イラク特措法」を制定し、同│
│ 法に基づき、非戦闘地域に自衛隊を派遣する準備を進めています。しかし、イラ│
│ クは、非戦闘地域が一瞬にして戦闘地域に変わり得る状況であり、自衛隊派遣の│
│ 枠組みを定めた同法の前提さえも満たしていません。 │
│ 今、日本外交に求められるのは、日米同盟に基づく信頼関係により、ブッシュ│
│ 政権を国際協調路線に引き戻すことであり、イラク国民による速やかな政権樹立│
│ を支援すべきだと考えます。 │
│ よって、政府におかれては、「イラク特措法」に基づく支援態勢を抜本的に見│
│ 直し、新たな国連安保理決議の採択などを通じた国連主体の人道・復興支援に限│
│ るべきであり、「イラク特措法」に基づくイラクへの自衛隊派遣をされないよう│
│ 強く要望いたします。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ 外務大臣 ├─宛(各通) │
│ 防衛庁長官 ┘ │
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