意見書第30号 高齢者虐待防止法の制定を求める意見書について
議決日:平成16年12月20日
議決結果:可決
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│ 発議第30号 │
│ 高齢者虐待防止法の制定を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成16年12月20日提出 │
│ 熊本市議会議員 牛 嶋 弘 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 税 所 史 熙 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 田 尻 清 輝 │
│ 同 藤 山 英 美 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 同 白河部 貞 志 │
│ 熊本市議会議長 古 川 泰 三 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 高齢者の人権を守る体制を充実させるとともに、虐待防止のための具体的対策│
│ を実現するため、高齢者虐待防止法を制定されるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 高齢化が世界有数のスピードで進む我が国では、最近、介護が必要な高齢者を│
│ 放置したり、家庭や施設内で高齢者に暴力を振るったりするなど虐待が深刻化し│
│ ております。 │
│ しかしながら高齢者への虐待は表面化しづらく、これまで家庭や施設内の問題│
│ として見過ごされてきており、児童虐待に比べ法整備などの対策も遅れているの│
│ が現状であります。 │
│ 虐待の背景には、限界を超える介護へのストレスや複雑な家庭内の人間関係な│
│ ども含まれており、虐待を自覚していない家族も多く、介護家族を含めた精神的│
│ なケアが不可欠であるとの指摘もあります。 │
│ 昨年、厚生労働省は、家庭内での高齢者への虐待について初の全国調査を行 │
│ い、本年4月調査結果が発表されました。それによれば、「生命に関わる危険な│
│ 状態」に至る事例が1割という深刻な実態が浮き彫りになる一方、虐待に気がつ│
│ いた在宅介護支援の専門職の9割が対応は困難と感じていることも明らかになり│
│ ました。 │
│ この結果からも、高齢者虐待の定義を明確にすることを初め、虐待防止と早期│
│ 保護への具体的な仕組みづくりが急務であることが確認されたところでありま│
│ す。 │
│ よって、政府におかれては、地域社会全体として高齢者の人権を守る体制を充│
│ 実させ、虐待防止のための具体的な対策を早急に実現するため、下記の内容を踏│
│ まえ高齢者虐待防止法を制定されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 相談窓口の設置と、早期発見のための通報システムを確立すること。 │
│ 2 高齢者を虐待者から切り離す緊急保護のための一時保護施設等を整備するこ│
│ と。 │
│ 3 関係機関や家族のネットワークづくりを推進すること。 │
│ 4 施設職員や関係者への虐待防止教育を実施すること。 │
│ 5 高齢者虐待防止に関する国民への教育及び啓発を推進すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 法務大臣 ├─宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 ┘ │
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