意見書第29号 日米地位協定の抜本的改正を求める意見書について
議決日:平成16年12月20日
議決結果:可決
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第29号 │
│ 日米地位協定の抜本的改正を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成16年12月20日提出 │
│ 熊本市議会議員 牛 嶋 弘 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 税 所 史 熙 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 田 尻 清 輝 │
│ 同 藤 山 英 美 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 同 白河部 貞 志 │
│ 熊本市議会議長 古 川 泰 三 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 日米地位協定の抜本的改正を行われるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 去る8月13日、普天間飛行場に隣接する沖縄国際大学1号館(本館)に、米│
│ 海兵隊所属のCH−53D大型輸送ヘリコプターが接触し、構内に墜落炎上しま│
│ した。 │
│ そして、事故後、県警の検証要求を拒否し、日本による事故の原因究明もされ│
│ ず、再発防止策の説明もなされないままに事故機と同型機の飛行が再開されてお│
│ りますが、このことにより、日本政府と県警の無力な存在がクローズアップさ │
│ れ、日米地位協定の壁の厚さを実感せざるを得ません。 │
│ 基地の存在に起因するこれらの問題から、基地周辺住民の生命、財産を守るた│
│ めには、中長期的な米軍基地の整理、縮小に加え、米軍による基地の運用のあり│
│ 方や、米軍人・軍属の法的地位を規定している「日米地位協定」を、早期かつ抜│
│ 本的に改正することが、ぜひとも必要であります。 │
│ 日米合同委合意の公開に加え、米軍機・船舶による事故については日米合同調│
│ 査委員会を設置して調査を行い、結果を公表することを協定に明記することや、│
│ 米側のみに責任がある公務執行中の事故の場合の補償額(今回の事故では、被害│
│ に遭った沖縄国際大学や周辺の民家などが対象となる)は米側が負担すること │
│ (現在は日本側が25%を負担)、環境への配慮に関する米側の責任と日本側の│
│ 権限の強化などを盛り込んだ地位協定改正が求められます。 │
│ 協定を現状のまま放置することは、すなわち基地被害を放置することであり、│
│ 明らかに政治の不作為、怠慢であります。これが今回の事故の教訓にほかなりま│
│ せん。 │
│ よって、政府におかれては、米軍基地がもたらす諸問題から、住民の生命、財│
│ 産と基本的人権を守る立場に立ち、政府の主張する現行日米地位協定の「運用の│
│ 改善」ではなく、協定の全条項を見直し、抜本的な改正を行われるよう強く要望│
│ いたします。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 外務大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘