意見書第28号 「食料・農業・農村基本計画」の見直しに関する意見書について
議決日:平成16年12月20日
議決結果:可決
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│ 発議第28号 │
│ 「食料・農業・農村基本計画」の見直しに関する意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成16年12月20日提出 │
│ 熊本市議会議員 牛 嶋 弘 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 税 所 史 熙 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 田 辺 正 信 │
│ 同 田 尻 清 輝 │
│ 同 藤 山 英 美 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 同 白河部 貞 志 │
│ 熊本市議会議長 古 川 泰 三 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 「食料・農業・農村基本計画」の見直しを契機に、食料自給率の引き上げ、食│
│ の安全、安定に結びつく施策を展開されるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 現在、政府は2000年に定めた「食料・農業・農村基本計画」の見直しを検│
│ 討しています。来年の3月に策定される新たな基本計画は、今後の日本の食料・│
│ 農業政策を大きく左右するものです。 │
│ さきに出された「中間論点整理」(中間まとめ)では、@担い手政策のあり方│
│ A品目横断的政策等の経営安定対策の確立B農地制度のあり方C農業資源、環境│
│ 保全対策の確立が出されましたが、最大の課題である食料自給率の向上に向けて│
│ の施策については先送りされました。また、出されている課題が食料自給率の向│
│ 上にどのように結びつくか明確に示されていません。 │
│ これまでの規模拡大、効率化一辺倒の農業政策を進めてきた結果が、BSEな│
│ どの食の不安を引き起こしている現状から、食の安全や環境問題などに配慮した│
│ 政策への転換が必要です。 │
│ 私たちは、基本計画の見直しに当たっては、「食料・農業・農村基本法」に基│
│ づき、食料自給率の引き上げ、食の安全、安定に結びつく施策を展開することが│
│ 日本農業の再生・発展につながると考えます。 │
│ よって、政府におかれては、下記の内容を実現されるよう強く要望いたしま │
│ す。 │
│ 記 │
│ 1 食料自給率について │
│ この五年間、食料自給率が横ばいで推移してきた原因と関係諸政策の問題点│
│ を明らかにし、生産者と消費者の理解と協力のもと自給率の引き上げ政策を推│
│ 進すること。 │
│ 2 担い手のあり方について │
│ @政策対象者たる担い手は「プロ農家」に限定せず、意欲を持つ農業者及び│
│ 地域で「育成すべき担い手」として推薦される者等を対象とすること。また、│
│ 集落営農は、地域条件に見合った多様な農業の展開を可能とするもとして位置│
│ 付けること。 │
│ A認定農業者以外の農業者にも生産意欲を持てるよう施策を講じること。 │
│ 3 新たな経営安定対策(品目横断的政策等)について │
│ 新たな経営安定対策は、農産物価格の構造的な低落をカバーし、耕作意欲を│
│ 持てるよう本格的な所得補てん策とすること。 │
│ 4 農地制度のあり方 │
│ 土地・農地等土地利用規制の体系を整備し、農地を農地として利活用できる│
│ 法、制度を早急に確立すること。 │
│ 5 農業環境・資源保全政策の確立 │
│ @担い手以外の農家、非農家、地域住民などを含めた農業資源保全の「共 │
│ 同」の取り組みに対する支援策を、経営所得安定対策とセットで導入するこ │
│ と。 │
│ A環境直接支払制度を創設し、有機農業など環境保全型農業の推進を支援す│
│ ること。 │
│ B現行の中山間直接支払制度は、拡大、充実して継続実施すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 │
│ ├─宛(各通) │
│ 農林水産大臣 │
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