意見書第8号 地方鉄道の維持・確保に関する意見書について
議決日:平成16年3月26日
議決結果:可決
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│ 発議第8号 │
│ 地方鉄道の維持・確保に関する意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す│
│ る。 │
│ 平成16年3月26日提出 │
│ 熊本市議会議員 牛 嶋 弘 │
│ 同 家 入 安 弘 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 税 所 史 熙 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 田 尻 清 輝 │
│ 同 藤 山 英 美 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 落 水 清 弘 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 地方鉄道の維持・確保について特段の措置を講じられるよう強く要望いたしま│
│ す。 │
│ (理 由) │
│ 地方鉄道は、定時性、安全性、大量輸送の優位性から、通勤・通学者及び交通│
│ 弱者の足として地域にとって不可欠な交通手段であり、さらに、地球環境問題、│
│ 地域の社会経済活動やまちづくりの観点からも重要な役割を担っており、欠くこ│
│ とのできない社会基盤であります。 │
│ しかし、地方鉄道の現状は、道路整備及びモータリゼーションの進展によって│
│ 収支採算性は極めて厳しいことに加え、交通運輸分野における需給調整規制の廃│
│ 止などで市場原理にさらされ、路線の廃止や縮小問題が相次いでいます。国鉄の│
│ 特定地方交通線から転換した第3セクターも、開業後10年以上が経過しました│
│ が、累積欠損が続いています。また、列車衝突事故発生など、地方鉄道の経営や│
│ 安全管理に関係する事例も発生しています。 │
│ こうした状況の中、鉄道事業者は、沿線自治体からの各種助成を受けながら、│
│ 経営の合理化に努め、収支改善と運行維持のために懸命に努力しているにもかか│
│ わらず毎年多額の赤字欠損を計上しているのが実情であります。 │
│ 地方鉄道は、地域住民の足であり、沿線の地域としての連続性を培ってきた重│
│ 要な社会資本として地域の発展に寄与し、地域性の創出を助けてきた地域の資産│
│ と見ることができます。 │
│ よって、政府におかれては、地方鉄道の地域社会における役割の重要性に鑑│
│ み、その存続を図るため、下記事項について特段の措置を講じられるよう強く要│
│ 望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 地方鉄道事業者の経営安定を図るため、経常損失補助の復活など支援措置の│
│ 充実を検討すること。 │
│ 2 地方鉄道の安全性向上のため、安全対策の補助金を充実すること。 │
│ 3 第3セクター鉄道会社を構成する自治体または同会社へ助成する自治体に対│
│ する財政支援措置を拡充すること。 │
│ 4 鉄道施設についても道路や橋と同じ地域の基礎的社会インフラと見なし、線│
│ 路の整備・維持管理を公共で行う仕組みを確立し、そのための財政支援制度を│
│ 創設すること。 │
│ 5 地方鉄道に対する「需給調整規制廃止」の見直しを検討すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ 総務大臣 │ │
│ ├─宛(各通) │
│ 財務大臣 │ │
│ 国土交通大臣┘ │
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