意見書第5号 劣化ウラン兵器の使用禁止を求める意見書について
議決日:平成16年3月26日
議決結果:可決
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│ 発議第5号 │
│ 劣化ウラン兵器の使用禁止を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す│
│ る。 │
│ 平成16年3月26日提出 │
│ 熊本市議会議員 牛 嶋 弘 │
│ 同 家 入 安 弘 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 税 所 史 熙 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 田 尻 清 輝 │
│ 同 藤 山 英 美 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 落 水 清 弘 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 劣化ウラン兵器の使用禁止について特段の措置を講じられるよう強く要望いた│
│ します。 │
│ (理 由) │
│ イラク戦争では、1991年の湾岸戦争に引き続いて、劣化ウラン兵器が使用│
│ されました。米英軍は劣化ウランを、対戦車砲やバンカーバスター、精密誘導│
│ 弾、巡航ミサイルなどに使用し、イラク全土にまき散らしました。 │
│ 半減期45億年の放射性物質ウラン238=劣化ウランは安価で重いために弾│
│ 頭に多用され、戦車の装甲を貫通し内部の人間を焼き尽くす兵器として恐れられ│
│ ています。これが戦場で使用される際には、劣化ウランが細かいちりとなって大│
│ 気中に拡散し、呼吸によって人間の肺に取り込まれたり、地下水を汚染して長期│
│ にわたって農作物を汚染することになると考えられています。 │
│ 湾岸戦争後、イラクの人々や米軍の帰還兵、その子供たちに広がった健康被害│
│ の原因と推測され、国連の人権小委員会でも核兵器などと並ぶ非人道的兵器とし│
│ て使用禁止決議が採択されています。 │
│ 無差別に被害を与え、将来に生まれてくる子供たちにまで被害が及ぶ劣化ウラ│
│ ン兵器は、まさに悪魔の兵器というべきものであります。 │
│ よって、政府におかれては、ヒロシマ・ナガサキの悲惨な体験を持ち、被爆医│
│ 療で高い水準を持つのは我が国だけであることから、劣化ウラン禁止の先頭に立│
│ ち、汚染の調査、医療支援などに積極的に取り組まれるよう下記の点について強│
│ く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 劣化ウラン兵器の保有、使用を行わないこと。 │
│ 2 劣化ウラン兵器禁止の立場を明確にし、すでに保有する国に対して廃棄を促│
│ すこと。 │
│ 3 イラク戦争で使用された劣化ウラン兵器の影響について調査し、必要な医療│
│ 支援を行うこと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 外務大臣 ┘ │
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