意見書第25号 「国民健康カードシステム」の開発・普及事業に関する意見書について
議決日:平成04年9月21日
議決結果:可決
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発議第二五号
「国民健康カードシステム」の開発・普及事業に関する意見書について 地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
平成四年九月二十一日提出
熊本市議会議員 主 海 偉佐雄
同 宮 原 正 一
同 大 石 文 夫
同 中 村 徳 生
同 荒 木あきひろ
同 諸 熊 文 雄
同 岡 田 健 士
同 亀 井 省 治
同 中 沢 誠
同 中 山 弘 規
同 家 入 安 弘
同 田 尻 清 輝
同 鈴 木 昌 彦
同 北 口 和 皇
熊本市議会議長 嶋 田 幾 雄 殿
意 見 書 (案)
「国民健康カードシステム」の開発・普及の為の諸施策を講じられるよう強く要望いたします。
(理由)
地域住民の健康の保持と向上は、地方行政における最重要課題の一つであるため、医療機関の整備・充実、地域医療保険制度の改善及び住民健康相談・診断体制の整備など地域保健医療施策の充実が図られつつあります。
しかしながら、地域においても、近年の高齢化、食生活の変化及び情報化など社会環境の変化に伴い、痴呆・寝たきり老人等高齢期疾患、成人病あるいは精神的ストレス等による心身疾患等が著しく増加する傾向にあります。
従って、地方自治体においてもこのような著しい疾病構造の変化に対応するために、住民を対象とした健康づくりや健康診断体制の充実など地域保健医療システムの充実を図るとともに、個人個人の生涯にわたる健康情報や病歴等に着目した「生涯健康管理システム」を確立する必要があります。
すなわち住民一人一人が自己の誕生から高齢期までの健康情報を持ち、それを医療機関における診療や療養等において適切に生かすとともに、自己の普段の健康管理に役立てることが必要であります。
このような「生涯健康管理システム」の確立は、近年、目覚ましく発達を遂げているIC(集積回路)カードや光カードを医療保健に応用する「健康カード」(ID)によって可能であり、近年、既に幾つかの自治体や病院において試みられております。
よって、政府におかれては、個人に即した予防医療の確立、医療事故の防止その他医療行政の適正化等に有効である「国民健康カードシステム」の開発・普及の為、左記事項について抜本的な対策を図られるよう強く要望いたします。
記
一 国民・住民にとって真に役立つ「国民健康カードシステム」が開発されるよう、政府は政府の負担で多様な媒体による健康カードの開発を試行し、その公正・客観的な評価を行うこと。
二 「国民健康カード」が将来、他の地域・病院においても活用が可能となるようカードや入力情報の標準化及び互換技術の開発等を行うこと。
三 地方自治体における「国民健康カードシステム」の開発・普及に対する国の補助制度を創設すること。
右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
大蔵大臣 宛(各通)
厚生大臣
自治大臣
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