意見書第19号 郵政事業の現行経営形態堅持を求める意見書について
議決日:平成05年6月22日
議決結果:可決
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発議第一九号
郵政事業の現行経営形態堅持を求める意見書について
地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
平成五年六月二十二日提出
熊本市議会議員 主 海 偉佐雄
同 宮 原 正 一
同 大 石 文 夫
同 荒 木 章 博
同 諸 熊 文 雄
同 河 村 寅 麿
同 岡 田 健 士
同 中 山 弘 規
同 家 入 安 弘
同 亀 井 省 治
同 磯 道 文 徳
同 田 尻 清 輝
同 本 田 光 夫
同 北 口 和 皇
熊本市議会議長 嶋 田 幾 雄 殿
意 見 書 (案)
郵政事業の現行経営形態を堅持されるとともにその充実・強化を図るための諸施策を講じられるよう強く要望いたします。
(理由)
郵政事業は、全国二万四千の郵便局ネットワークを通じて、郵便、貯金、保険の三事業をはじめ、印紙売りさばきや各種年金の支払い事務などの公的サービスを全国あまねく・公平に提供し、国民生活の安定向上と福祉の増進に大きく寄与しているところであります。
しかるに、今般の臨時行政改革推進審議会(第三次行革審)で、「政府部門の役割の見直し」の対象として郵政事業が取り上げられ、経営形態の在り方や郵便貯金制度の見直し等が論議されていることは誠に遺憾であります。
政府部門の縮小や効率化を求めるあまり、安易に郵政事業の民営化や事業・地域分割が行われたとしたら、郵政事業の経営基盤である三事業一体・全国ネットワークが崩れ、不採算地域の郵便局廃止や、サービスダウン、全国均一料金制の崩壊などが生ずることは、あきらかであり、このことは、公的サービスの地域間格差を拡大させ、過疎地域での生活困難さを一層加速させるものとなります。
また、定額貯金の商品性を民間追随型に見直すことは、結果として定額貯金の改悪を意味し、利用者に不利益を課するものであり、これは、「消費者本位・国民生活者重視型」の行政の実現を目指す今般の行革の理念に逆行するものと言わざるを得ません。
よって、政府におかれては、国民・利用者の期待に応える郵政事業を積極的に推進するため、次の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望いたします。
記
一 郵政事業の現行経営形態を今後とも堅持し、三事業一体・全国ネットワーク機能の充実・強化を図ること。
二 定額貯金の商品性改悪は行わず、小口・零細貯金の利益保護、利便性の向上に一層努めること。
三 郵貯・簡保資金の運用に当たっては、地域活性化に貢献する地方還流制度の充実・拡大を図ること。
右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
大蔵大臣 宛(各通)
郵政大臣
自治大臣
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