意見書第21号 「日本電信電話株式会社の在り方」に関する意見書について
議決日:平成07年12月18日
議決結果:可決
──────────────────────────────
発議第二一号
「日本電信電話株式会社の在り方」に関する意見書について
地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
平成七年十二月十八日提出
熊本市議会議員 紫 垣 正 良
同 大 石 文 夫
同 諸 熊 文 雄
同 大 江 政 久
同 上 村 恵 一
同 田 辺 正 信
同 佐々木 俊 和
熊本市議会議長 荒 木 哲 美 殿
意 見 書(案)
情報通信分野の活力ある発展を図るため、日本電信電話株式会社(NTT)の全国一社体制を堅持されるよう強く要望いたします。
(理 由)
郵政省は、本年四月六日、電気通信審議会に対し、「日本電信電話株式会社の在り方について」諮問を行いました。
この諮問を受け、電気通信審議会は、現在「NTTの在り方に関する特別部会」と、さらに、「株主の権利確保の方策に関する専門委員会」を設置して検討をすすめているところであります。
いうまでもなく、情報通信産業は、二十一世紀のリーディング産業として、わが国の産業、経済、国民生活の基礎をなすものであり、本格的なマルチメディア時代の到来を迎え、その重要性はますます増大しております。とりわけ、わが国情報通信産業においては、日本電信電話株式会社の果たす役割はきわめて大きく、その「経営形態のあり方」は、今後の情報通信基盤整備に重大な影響をおよぼすことが想定されます。
情報通信のグローバル化は世界的な競争を急テンポで進めており、この様な中でNTTの経営形態を変更することは、社会的混乱を生じさせ、国際競争に遅れをとることは必至と言わざるを得ず、また、一六〇万人を超える株主、当該会社に働く労働者にも多くの不安と混乱を惹起させかねません。
特に、九州は離島・山間地が多く、NTT九州の平成六年度決算では赤字の状況にあり、分割されれば九州及び熊本地域も通話料金の値上げとともに、福祉電話サービスの後退とならざるを得ません。また、分割に伴いNTT九州支社が熊本から福岡へ移転し、熊本への経済影響も懸念されるところであります。
よって、政府におかれては、まず多くの規制を撤廃し、より自由な競争の促進をはかるとともに、そのスケールメリットを生かし、全国「あまねく、公平」なサービスの確保により、情報通信分野の活力ある発展とわが国全体の均衡ある発展を期すため、日本電信電話株式会社の全国一社体制を堅持されるよう強く要望いたします。
右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣 宛(各通)
郵政大臣
──────────────────────────────