意見書第6号 「障害者差別禁止法(仮称)」の早期制定を求める意見書について
議決日:平成15年3月12日
議決結果:否決
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│ 発議第6号 │
│ 「障害者差別禁止法(仮称)」の早期制定を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成15年3月12日提出 │
│ 熊本市議会議員 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 宮 原 政 一 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ ノーマライゼーションの観点からの障害を持つ人への差別の禁止と社会参加の│
│ 権利を保障する「障害者差別禁止法(仮称)」を早期に制定されるよう強く要望│
│ いたします。 │
│ │
│ (理 由) │
│ 障害を持つ人が不自由を感じることなく社会生活を送ることができることを目│
│ 指すノーマライゼーションの観点から、バリアフリーの推進や福祉施策の充実が│
│ 図られてきているところであります。近年では、交通バリアフリー法をはじめ、│
│ 身体障害者補助犬法、ハートビル法など、個別法の整備も進んでまいりました。│
│ そうした流れのベースになっているのは障害者基本法であります。同基本法 │
│ は、障害者に関する“憲法”ともいうべきものでありますが、ノーマライゼーシ│
│ ョンの観点からの法律というよりも、障害を持つ人の社会参加に対するさまざま│
│ な障害や差別が存在することを前提にして、それを福祉などで補うといった観点│
│ からの法律ともいえます。ゆえに、ノーマライゼーションの観点から、差別など│
│ 障害を持つ人の社会参加を阻むものそれ自体を取り除くための法律が必要であり│
│ ます。 │
│ 先進的な事例として、アメリカの「障害を持つアメリカ人法(ADA)」が挙│
│ げられますが、同法は、障害を持つ人の「自立と社会参加は権利であり、人権で│
│ ある」ということを明記しており、障害を理由として排除したり差別したりする│
│ ことは罪になると規定するなど、まさに、障害を持つ人の社会参加を阻むものを│
│ 取り除こうという基本的スタンスに立った法律となっております。 │
│ よって、政府におかれては、障害を持つ人への差別を禁止し、社会参加の権利│
│ を保障する「障害者差別禁止法」(仮称)を早期に制定されるよう強く要望いた│
│ します。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 法務大臣 ├─宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 │ │
│ 国土交通大臣 ┘ │
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