意見書第2号 地方分権の一層の推進を求める意見書について
議決日:平成09年3月27日
議決結果:可決
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発議第二号
地方分権の一層の推進を求める意見書について
地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
平成九年三月二十七日提出
熊本市議会議員 江 藤 正 行
同 奧 田 光 弘
同 竹 本 勇
同 嶋 田 幾 雄
同 税 所 史 熙
同 田 尻 将 博
同 内 田 三千夫
同 大 石 文 夫
同 牛 嶋 弘
同 磯 道 文 徳
同 島 田 俊 六
同 上 村 恵 一
同 田 辺 正 信
熊本市議会議長 荒 木 哲 美 殿
意 見 書 (案)
地方公共団体及び住民の長年の悲願である地方分権を強力に推進されるよう要望いたします。
(理 由)
現在、政府が取り組んでいる行政改革のなかで、地方分権がその歴史的経過からいって、最優先に取組まれるべき喫緊の課題であることは言うまでもありません。
平成七年に制定された地方分権推進法の下に設置された地方分権推進委員会(諸井虔委員長)は昨年十二月に第一次勧告として「機関委任事務制度の廃止」の原則を明確にしたところであります。その内容の細部についてはともかく、現在の機関委任事務の大半を地方公共団体が行う(仮称)「自治事務」として移管し、残りを国が地方公共団体に委任する(仮称)「法定受託事務」とする基本的方向性については評価されるべきであります。
しかし地方分権は、機関委任事務制度の廃止にとどまるものではなく、国と地方の役割分担、地方自主財源の拡充、国庫補助金制度の改善あるいは国の関与・指導のあり方等、国と地方の対等の関係を築くために、見直すべき課題は幾つも残されております。またそれらは地方分権推進委員会の勧告のみで実現されるものではなく、関係者との調整や関係法の改正や新規立法の制定等の作業を経て初めて可能となるものであります。
よって、政府におかれては、次の措置を鋭意推進し、地方公共団体及び住民の長年の悲願である地方分権を早期に実現されるよう強く要望いたします。
記
一 機関委任事務制度の廃止の他、地方自主財源の拡充、国と地方の役割分担の見直し、国庫補助金制度の改善等残された課題についても、地方公共団体の意見を十分に聴くとともに、地方自治の本旨を十分に活かし国民的討論に付しつつ、精力的に作業を進め、政府としての方針と方向性を明確にすること。
二 地方分権の具体化を図るための立法化作業を速やかに進めるとともに、地方分権の受け皿として、地方公共団体の基礎的能力・機能の強化とそれに対する国の支援を図ること。
右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
自治大臣 宛(各通)
総務庁長官
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