意見書第3号 難病対策の充実と公費負担維持に関する意見書について
議決日:平成10年3月25日
議決結果:可決
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発議第三号
難病対策の充実と公費負担維持に関する意見書について
地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
平成十年三月二十五日提出
熊本市議会議員 江 藤 正 行
同 内 田 三千夫
同 竹 本 勇
同 嶋 田 幾 雄
同 税 所 史 熙
同 奧 田 光 弘
同 田 尻 将 博
同 大 石 文 夫
同 牛 嶋 弘
同 上 村 恵 一
同 田 辺 正 信
同 磯 道 文 徳
同 鈴 木 弘
熊本市議会議長 主 海 偉佐雄 殿
意 見 書 (案)
難病の特定疾患への指定枠の拡大を図るとともに、特定疾患に対する公費負担を維持されるよう強く要望いたします。
(理 由)
現在、原因が不明で治療法もなく、しかも介護等が必要な特定の難病、例えば多発性硬化症、重症筋無力症及び再生不良性貧血等三十九疾患(対象約三十六万人)が特定疾患として指定され、医療保険の自己負担が「特定疾患治療研究費」として全額公費負担されています。
厚生省は、この特定疾患制度について、重症患者やスモン等の四疾患にり患している者以外に対して患者の自己負担を導入する方向で見直しを図ろうとしています。この制度は昭和四十七年度より実施され、今日まで患者の治療・療養、そしてそれを支える家族の生活の大きな支えになってきましたが、その対象には入院時の差額ベッド代、介護人の費用及びおむつ代等が含まれないばかりか、難病によってはいわゆる保険外の諸負担や交通費など多額の出費が嵩むなど、患者とその家族は治癒見込のないなかで、長期にわたり不安な療養生活を余儀なくされています。
こうした現状を考えれば、患者とその家族の負担を軽くすることこそ先決であり、公費負担を削減し難病患者の自己負担を増大させるべきではありません。むしろ約百十八を数える難病についての対策を充実し、特定疾患の指定を増やすとともに、原因及び治療法の究明に国を挙げて取り組み、自己負担の解消など経済的負担の解消を図るべきであります。
よって、政府におかれては、未指定の難病を特定疾患に指定するなど対策を充実するとともに、特定疾患に対する公費負担を維持されるよう強く要望いたします。
右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣 宛(各通)
厚生大臣
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