意見書第32号 障害を事由とする欠格条項に関する意見書について
議決日:平成11年12月20日
議決結果:否決
──────────────────────────────
発議第三二号
障害を事由とする欠格条項に関する意見書について
地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
平成十一年十二月二十日提出
熊本市議会議員 大 江 政 久
同 上 村 恵 一
同 田 辺 正 信
同 家 入 安 弘
同 佐々木 俊 和
同 中 松 健 児
同 小 山 久 子
同 村 上 博
同 磯 道 文 徳
同 鈴 木 弘
同 益 田 牧 子
熊本市議会議長 江 藤 正 行 殿
意 見 書 (案)
障害を事由とする欠格条項の全面的見直しを早急に行われるよう強く要望いたします。
(理 由)
一九八一年の国際障害者年において「障害者の完全参加と平等」が目標として掲げられ、これを具体的に推進するための重点施策実施計画「障害者プランノーマライゼーション七カ年戦略」が策定され、また、一九九三年には、「障害者基本法」において障害者の「自立と社会参加の権利」が目的として明記され、実態に即した広範囲な施策を対象にできることとなりました。
しかし、薬剤師法等に見られる「視覚・聴覚・言語障害者には薬剤師免許は与えない」といった職業選択の制限や道路交通法等に見られる「精神病者・知的障害者・てんかん病者・視覚・聴覚・言語障害者には免許を与えない」などのような障害者の社会参加に制限を加える「欠格条項」があり、障害者の自立と社会参加の権利を阻む現状になっています。
よって、政府におかれては、一九九九年八月に発表した「欠格条項見直しに関する統一的対処方針」に基づき、可及的速やかに欠格条項の全面的見直しに着手するとともに、次の事項を実現されるよう強く要望いたします。
記
一 障害名・疾患名により包括的な欠格とする絶対的欠格条項及び相対的欠格条項を廃止し、当該資格取得等に必要な要件を資格取得希望者が満たしているか否かのみで判断すること。
二 「欠格条項」を廃止するだけでなく、資格試験において、視聴覚障害者の手話通訳または、点字試験用紙の準備などを保障し、資格試験における障壁をなくすこと。
右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣 宛
──────────────────────────────