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件名

意見書第20号 移動制約者のための交通バリアフリー法の制定を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:平成11年9月8日
議決結果:可決

内容

 発議第二〇号
 移動制約者のための交通バリアフリー法の制定を求める意見書について
 地方自治法第九十九条第二項及び第百十二条の規定により意見書を左の通り提出する。
  平成十一年九月八日提出
            熊本市議会議員 古 川 泰 三
            同       下 川   寛
            同       島 永 慶 孝
            同       主 海 偉佐雄
            同       荒 木 哲 美
            同       岡 田 健 士
            同       坂 田 誠 二
            同       藤 山 英 美
            同       田 辺 正 信
            同       佐々木 俊 和
            同       磯 道 文 徳
            同       鈴 木   弘
            同       益 田 牧 子
  熊本市議会議長 江 藤 正 行 殿
          意 見 書 (案)
  ノーマライゼーションの理念に立ち、移動制約者のための交通機関のバリアフリー化を推進する支援策を拡充し、交通バリアフリー法を制定されるよう強く要望いたします。
 (理 由)
  社会の急速な高齢化の進展に対応した二十一世紀の福祉社会を構築するためには、高齢者・障害者はもとより、乳幼児を連れた人や外国人を含め、誰もが大きな支障を感じることなく自由に移動し、より積極的に社会参加できる環境づくりを進めることが大切であります。
  移動にかかる制約(モビリティ・ハンディキャップ)の克服については、これまで、鉄道駅のエレベーター・エスカレーター設置に対する国費の補助等による支援やバス車両のバリアフリー化の助成が行われてきましたが、公共交通機関には未だに多くの課題が残されております。
  例えば、鉄道駅のエレベーター設置もそのペースは決して速いものとはいえず、また、点字ブロックや踏切の欠陥などから、障害者・高齢者が犠牲になる痛ましい事故も後を絶たない状況にあります。
  ノーマライゼーションの理念に立ち、すべての移動制約者に対応できるノンステップバスの導入促進をはじめ、鉄道駅における段差の解消、エレベーター・エスカレーター・スロープ等の設置、バリアフリー型トイレ、音声ガイドアナウンス、誘導・警告ブロック、点字案内版(踏切も含む)、転落防止のためのホームドア、転落検知マット、見やすい案内表示の整備等、人にやさしいターミナルへの改良や、リフト付タクシーの導入促進、ドア・ツー・ドアサービスや公共施設循環型のスペシャル・トランスポート・サービスなどの充実を含めた、交通体系の見直しと交通アクセスを保障する総合的な法整備が必要不可欠であります。
  またさらには、駅前広場や周辺道路、駅ビル等関係方面との連携をもとにターミナル周辺整備を図るなど、地域のまちづくりと一体で全体としての円滑な移動を保障すべきであり、そのほか、交通ボランティア活動の普及促進、介助犬の交通施設・車両への乗り入れも求められております。
  もちろん、こうした見直しは、大都市だけではなく、中小都市、農村部、過疎地域など、全ての地域を対象としなくてはなりません。
  よって、政府におかれては、移動に制約を持つすべての人達に対し、交通機関を利用する際の権利を保障し、交通環境が実感できるような改善を図るため、ノーマライゼーションの理念に立って、移動制約者のための交通機関のバリアフリー化を推進する支援策を拡充するとともに、国・地方公共団体・事業者の責務を盛り込んだ交通バリアフリー法の制定を強く要望いたします。

  右、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出いたします。
   平成   年   月   日
                 議   長   名
  内閣総理大臣
  運 輸 大 臣
          宛(各通)
  建 設 大 臣
  自 治 大 臣
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