意見書第15号 リバース・モーゲージ制度の早期確立を求める意見書について
議決日:平成12年12月20日
議決結果:可決
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発議第一五号
リバース・モーゲージ制度の早期確立を求める意見書について
地方自治法第九十九条及び第百十二条の規定により意見書を次の通り提出する。
平成十二年十二月二十日提出
熊本市議会議員 古 川 泰 三
同 下 川 寛
同 島 永 慶 孝
同 主 海 偉佐雄
同 荒 木 哲 美
同 岡 田 健 士
同 坂 田 誠 二
同 藤 山 英 美
同 田 辺 正 信
同 佐々木 俊 和
同 磯 道 文 徳
同 鈴 木 弘
同 益 田 牧 子
熊本市議会議長 江 藤 正 行 殿
意 見 書 (案)
高齢者が利用し易いリバース・モーゲージ制度の早期確立のため、特段の措置を講じられるよう強く要望いたします。
(理由)
近年、一人暮らし老人や独居老人夫婦世帯が増加していることもあり、それらの高齢者が住んでいる住宅・土地等の資産を担保にして、高齢者の生活費や介護費等を金融機関や自治体から融資を受け、死亡後、担保となった住宅・土地等を売却して清算するというリバース・モーゲージ(逆住宅・土地ローン)制度が最近注目を浴びています。
この制度は年金以外の収入がなく、十分な生活費や医療・介護費等が得られず困窮している高齢者世帯や、現在以上の生活向上を望む高齢者世帯にとっては必要な制度であり、高齢者が安心して老後生活を送るための費用を得る手段の一つとして、わが国においても、さらに普及すべき制度であります。
また、わが国においてはすでに、こうした考えに立ったリバース・モーゲージ制度が武蔵野市を初めとし、現在まで十七自治体において、金融機関と連携して実施されており、老後生活の安定と向上に一定の役割を果たしています。
しかしながら、リバース・モーゲージ制度は、住宅・土地等の資産価値の劣化に伴う担保割れ、金利上昇及び長生きの三つのリスクが伴うことから、制度の普及が進んでいない現状にあります。
一方、米国においては、一九八八年に連邦住宅庁による公的保険制度が、一九八九年には住宅都市開発省による「住宅資産転換モーゲージ(HECM)制度」が確立され、融資機関や利用者のリスクをカバーする制度が整備され、多くの高齢者に対する融資実績を積んでおり、またフランスにおいても、長命のリスクを保障する保険制度が確立されています。
よって、政府におかれては、米国等の仕組み等を学びつつ、リスクを回避するための制度を創設し、高齢者が利用し易い「リバース・モーゲージ制度」を早急に確立されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
厚生大臣 宛(各通)
建設大臣
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