意見書第12号 輸入野菜の量に対する一般セーフガードの発動を求める意見書について
議決日:平成12年12月20日
議決結果:可決
────────────────────────────
発議第一二号
輸入野菜の量に対する一般セーフガードの発動を求める意見書について
地方自治法第九十九条及び第百十二条の規定により意見書を次の通り提出する。
平成十二年十二月二十日提出
熊本市議会議員 古 川 泰 三
同 下 川 寛
同 島 永 慶 孝
同 主 海 偉佐雄
同 荒 木 哲 美
同 岡 田 健 士
同 坂 田 誠 二
同 藤 山 英 美
同 田 辺 正 信
同 佐々木 俊 和
同 磯 道 文 徳
同 鈴 木 弘
同 益 田 牧 子
熊本市議会議長 江 藤 正 行 殿
意 見 書 (案)
価格の急落により国内生産者に深刻な影響を与えている野菜の輸入量を抑えるため世界貿易機関(WTO)で認められている一般セーフガード(緊急輸入制限措置)の発動を強く要望いたします。
(理 由)
国におかれては、去る三月に食料・農業・農村基本法に基づく基本計画を策定され、安定生産と平成二十二年度を目標とした国内自給率を供給熱量ベースで四五%に掲げ、また参考として金額ベースの総合自給率七四%を提示され、国内農業の持続的発展を掲げられているところであります。
しかしながら、ここ二年生産コストが安い諸外国からの輸入野菜の増加は、国内産野菜価格暴落の大きな要因の一つと考えられ、本市農業の基幹である施設野菜についても二年連続の価格の下落により生産農家は大打撃を受け、経営の継続すら危ぶまれるような危機的状況にあります。
このままでは、生鮮食料品の安定供給を図ってきた農家の生産意欲が著しく減退し、さらには安全で安心な国内農産物の自給率が低下し、国で掲げる自給率の目標にも大きく影響するものと考えられます。
よって、政府におかれては、このような事態を早急に打開し、農家が希望と意欲をもって農業に従事できるよう、地域農業の発展と農家の経営安定対策として、次の事項について積極的な措置を講じられるよう強く要望いたします。
記
一 輸入野菜等の攻勢に苦しむ国内生産者のため、輸入農産物の影響を監視、調査し、セーフガードの発動等に迅速に対応すること。
二 WTO次期交渉において、関税引き上げの自動発動が出来るよう一般セーフガードの仕組みの見直しとともに、輸出を目的とした農産物の生産、流通に対する補助金等の輸出支援策の削減を実現すること。
三 原産地表示を含め、JAS法に基づく食品表示の徹底を図ること。
四 輸入野菜の影響をうけているスイカ、メロン、ナス等の農産物の価格安定対策をはじめ農業所得の安定確保に向け一層の対策を講じること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
大蔵大臣 宛(各通)
農林水産大臣
通商産業大臣
────────────────────────────