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発議第7号
「防災庁」発足を見据えた司令塔機能の強化及び地方自治体との連携強化等を求める意見書について
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和8年9月25日提出
熊本市議会議員 浜田大介
同 三森至加
同 西岡誠也
同 上田芳裕
熊本市議会議長 田中誠一 様
意 見 書 (案)
最新の災害教訓を踏まえた実効性のある防災体制を実現するため、必要な措置を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
本年7月に防災庁設置法が成立し、平時の備えから発災時の対応、復旧·復興までを一貫して担う司令塔組織として「防災庁」の発足が目前に迫っています。
一方で、本年7月28日に発生した令和8年熊本地震では、猛暑期における大震災であったことから、停電や断水が続く中での避難生活や車中泊・在宅避難に伴う熱中症、脱水症状、エコノミークラス症候群などの健康リスクの急増、衛生的なトイレの不足、ガソリン等燃油の供給制限、さらには自治体職員自らの被災によるマンパワー不足など、激甚化・複雑化する災害現場の課題が顕著となりました。
こうした課題に対応するため、国においては、災害対応に必要な各種制度や専門的な支援体制の整備が進められています。一方、大規模災害時には、それらの制度や支援を現場のニーズに応じて迅速かつ効果的につなぎ、避難所のみならず、車中泊や在宅避難者を含む被災者一人一人に必要な支援を届ける総合的な調整機能が重要です。
今後想定される巨大地震や気象災害のリスクに対し、新たに発足する「防災庁」が、国、地方自治体、医療・保健・福祉関係機関、NPO等の民間団体など、多様な支援主体をつなぐ司令塔機能を最大限に発揮し、災害関連死や二次災害を防ぎ、国民の命と暮らしを守り抜くためには、既存の制度や支援体制を有機的に連携させ、現場のニーズに応じた支援を迅速に届ける体制の強化が不可欠です。
よって、政府におかれては、「防災庁」の発足を契機に、令和8年熊本地震をはじめとする近年の災害教訓を踏まえた実効性のある防災体制を実現するため、下記の事項について実施されるよう強く要望いたします。
記
1 改正災害対策基本法の理念に基づき、既存の制度や支援体制を十分に活用し、災害発生初期から清潔なトイレカーの適所への迅速な配置及び下水道接続等の衛生環境維持を図ること。あわせて、移動式エアコン、簡易ベッド、温かい食事が提供できるキッチンカー等について、被災地のニーズを迅速に把握し、必要な地域へ円滑に配置・提供できる広域的な調整体制を強化すること。
2 猛暑期や厳寒期の避難生活における熱中症、感染症、エコノミークラス症候群等の発生を防ぐため、DMAT(災害派遣医療チーム)や DPAT(災害派遣精神医療チーム)、DWAT(災害派遣福祉チーム)等の専門チームを適切に派遣するとともに、保健・医療・福祉の関係機関が連携し、避難所のみならず、車中泊や在宅避難者等の状況を早期に把握し、必要な支援につなぐアウトリーチ体制を強化すること。あわせて、NPO等の民間団体との連携体制を強化し、母子避難所の設置や子供が安心して過ごせる居場所づくりをはじめ、高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児家庭等、被災者の多様なニーズに応じた福祉的支援を迅速に実施できる体制を構築すること。
3 マンパワー不足に直面する被災自治体を支援するため、GADM(災害マネジメント総括支援員)をはじめ、国・自治体・民間の支援を円滑に繋ぐコーディネート機能を担う人材について、既存の派遣制度を十分に活用し、被災地の状況に応じて迅速かつ適切に派遣・配置できる体制を強化すること。あわせて、被災自治体が国、他自治体、民間団体等からの支援を円滑に受け入れられる受援体制を強化するとともに、行政と地域が連携・協働して災害対応に当たることができるよう、平時から各校区等における人材育成、訓練、避難所運営体制づくり等への支援を強化すること。
4 災害時における燃油の供給について、既存の緊急供給体制を十分に活用するとともに、被災地の道路・物流・給油所等の状況を迅速に把握し、救急・復旧活動及び住民の避難・生活維持に不可欠なガソリン・軽油等の燃油を、必要な地域へ確実かつ迅速に供給できるよう、防災庁を中心とした関係省庁、地方自治体、民間事業者等の連携・調整体制を強化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
防災庁設置準備担当大臣
防災担当大臣