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発議第9号
戦没者の遺骨収集を着実に推進することを求める意見書について
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和6年9月27日提出
熊本市議会議員 大石浩文
同 山本浩之
同 坂田誠二
同 田中敦
同 齊藤 博
同 村上 麿
同 満永寿博
同 澤田昌作
同 平江 透
同 西岡誠也
同 上田芳裕
同 井本正広
同 浜田大介
熊本市議会議長 寺本義勝 様
意 見 書 (案)
政府が主体となり、戦没者の遺骨収集を円滑に推進されるよう要望いたします。
(理 由)
世界的な紛争や緊張感の高まりつつある時世において、これまで以上に私たち国民は、平和の尊さを忘却の彼方へ沈めることなく、留意し続けることを求められています。それとともに、この国を支えてきた全ての祖先に対し哀悼の誠をささげ、混乱のない世界の再建を目指さなければならないと感じるところです。
しかしながら、戦争実体験者の減少や高齢化に伴い、月日が経つごとに深刻化する国民の意識の希薄化や戦争犠牲者に対する支援の低迷等を危惧する声が高まっています。
その中でも、戦没者の遺骨収集は特に問題視され続けている事件であり、重要な課題として提起されています。
この件については、戦没者及び遺族の尊厳を損なうことなく戦後の課題解消を円滑に進めるため、平成28年3月、超党派の議員立法により、「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」が制定され、集中実施期間を令和6年までとし、政府の責任として遺骨の早期収集が開始されました。しかし、昨今の新興感染症の流行等によって収集が進まず、実施期間の5年間延長の法改正が実施され現在に至っています。
現況としては、国内離島及び本邦以外の地域において死亡者数が240万人にも及ぶ中で、その内、遺骨収集や本邦送還されたものは128万柱で、いまだ遺族のもとへ帰結しない戦没者の数が多いのが現実です。中でも、昭和18年(1943年)11月から終戦まで続いた「ブーゲンビル島の戦い」には、熊本の旧陸軍第6師団から約3万2000人が派遣され、2万人以上が亡くなりました。熊本県出身の戦死者は5000人以上と推定され、そのほとんどの遺骨が現地に眠ったままと聞き及びます。
よって、国及び政府におかれては、先の大戦から大きな節目を迎えようとしている中で、関係法令の遵守とともに、政府が主体となって戦没者の遺骨収集を一層円滑に推進され、戦没者の皆様への国家としての責務事業が多くの国民へ広く周知されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
外務大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣
環境大臣
防衛大臣
内閣官房長官
沖縄基地負担軽減担当大臣
沖縄および北方対策担当大臣