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発議第17号
脱炭素と自然再興に貢献する循環型経済(サーキュラーエコノミー)の推進を求める意見書について
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和5年9月27日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 上田芳裕
同 井本正広
同 浜田大介
熊本市議会議長 田中敦焉@様
意 見 書 (案)
脱炭素化と自然再興に貢献する循環型経済の実現を目指すため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
気候変動防止に向けた社会の脱炭素化(カーボンニュートラル)や、生物多様性の保全と活用への自然再興(ネイチャーポジティブ)は、人類社会を持続可能なものにする上で、現在、最も重要な課題の一つとなっています。
今こそ、資源効率性の最大化と環境負荷の低減の両立を目指し、大量生産から大量廃棄を生む直接型経済(リニアエコノミー)から、廃棄される製品や原材料などを「資源」と捉え循環させる、新しい経済システムである循環型経済(サーキュラーエコノミー)への転換が必要です。
そのためには、日常生活を支えている物品の材料の生成や加工、製品の製造から廃棄における自然の破壊やエネルギー消費を抑制する循環型経済へと、ライフスタイル全体を変革する大きな流れをつくり出していかなければなりません。
よって、政府におかれては、循環型経済関連ビジネスを新たな成長産業として位置づけ、脱炭素化と自然再興に貢献する循環型経済の実現を目指し、下記の事項について、特段の取組を行われるよう強く要望いたします。
記
1 貴金属等の有価性の高い資源が集約されている家電や情報通信機器に加え、再生可能エネルギーの導入により、将来、大量廃棄が予想される太陽光パネルや蓄電池の部材等に対して、資源循環を促進するための制度創設や適切な運用、精錬技術の開発や施設の整備を促進すること。
2 建築物においては、スクラップ・アンド・ビルドのフロー型からストック型への移行が重要であり、設計、計画、施工、維持管理まで全体を通しての長寿命化やリノベーションによる建築の価値の最大化を図るために、新たな基準の設定や優遇税制の創設を図ること。
3 地域におけるバイオマスエネルギーの利活用により、森林を保全しつつ、木材木質資源の持続可能な活用を目指す森林・木材循環型経済(フォレストサーキュラーエコノミー)の実現や、今後高齢化に伴って大人用紙おむつの利用が増加することを踏まえ、紙おむつのリサイクルの普及に向けた自治体や事業者の取組を支援すること。
4 衣類の多くが有効利用されずに焼却、埋立てされている現状に対して、耐久性やリサイクルの容易性等を重視した衣類の循環配慮設計を積極的に進めると同時に、グリーン購入法を通じ、リサイクル素材を活用した衣類を政府や自治体が積極的に使用するなど、衣類の循環市場を育成すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
環境大臣