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意見書第18号 森林・林業・木材関連産業政策と新たな予算の確立を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:平成14年6月18日
議決結果:可決

内容

┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第18号                              │
│   森林・林業・木材関連産業政策と新たな予算の確立を求める意見書について│
│  地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。                                  │
│   平成14年6月18日提出                      │
│            熊本市議会議員 古 川 泰 三          │
│            同       下 川   寛          │
│            同       大 石 文 夫          │
│            同       主 海 偉佐雄          │
│            同       荒 木 哲 美          │
│            同       坂 田 誠 二          │
│            同       鷲 山 法 雲          │
│            同       田 中 誠 一          │
│            同       佐々木 俊 和          │
│            同       中 松 健 児          │
│            同       磯 道 文 徳          │
│            同       鈴 木   弘          │
│  熊本市議会議長 白 石   正 殿                  │
│              意 見 書 (案)              │
│  将来が展望できる森林・林業・木材関連産業政策並びに新たな予算の確立を図│
│ られるよう強く要望いたします。                     │
│ (理 由)                               │
│  我が国の林政は、昨年新たに制定された「森林・林業基本法」に基づき、「森│
│ 林の有する多面的機能の発揮」を重視した森林の整備や地域材利用計画の推進、│
│ 林業労働力の確保に向けた政策を進めることとし、「森林・林業基本計画」が閣│
│ 議決定されましたが、具体的な財政措置や支援措置などは大変不十分な状況とな│
│ っています。                              │
│  また、一方では、地球温暖化防止対策の一環として、新たな森林の造成・整備│
│ に向けた施策の具体化が強く求められています。              │
│  このような中での今日の我が国の森林・林業・木材関連産業を巡る情勢は、長│
│ 引く木材価格の低迷、急増する輸入外材の問題などによる採算性の悪化から、森│
│ 林所有者の林業経営意欲の減退や林業経営基盤の弱体化が一層進み、放置林の拡│
│ 大や森林の劣化など森林・林業生産活動は停滞の一途を辿り、このままでは森林│
│ の公益的機能が発揮できないどころか、山村社会そのものの崩壊につながりかね│
│ ない厳しい状況となっています。                     │
│  このような厳しい状況下においては、これまでのような森林所有者や関係業 │
│ 界・団体の自助努力に頼った森林・林業政策では、森林・林業の持続的な発展は│
│ 望めず、森林・林業を中心とした循環型社会づくりに大きな支障を来すことは明│
│ らかであります。                            │
│  よって、政府におかれては、森林を「公共財・環境財」と明確に位置付け、新│
│ しい森林・林業基本法に基づく21世紀に相応しい林政の推進と地球温暖化防止│
│ 対策としての森林・林業の推進に向け、下記事項について早急に実現されるよう│
│ 強く要望いたします。                          │
│                  記                  │
│ 1 森林・林業基本計画に基づく多面的機能を発揮する森林資源の育成のための│
│  森林施業の推進や地球温暖化防止対策の推進のための森林の造成・整備などに│
│  向けて、公的経費や関連補助事業の拡大などの新たな支援策を講ずること。 │
│   また、平成14年度から導入された「森林整備地域支援交付金制度」の拡充│
│  を図るなど、林家に対しての林業経営安定化策を早急に講ずること。    │
│ 2 81%強を外材が占める国内木材需給の現況を、国産材を基軸とした需給に│
│  転換するため、国として外材輸入調整対策を早急に講ずるとともに、木材価格│
│  の安定に向けた支援策を確立すること。                 │
│   具体的な地域国産材の需要を拡大する一環として、学校校舎などの地域公共│
│  建築物や空港などの大型公共施設などへの国産材の利用拡大に向け、関係省庁│
│  の枠を超えた計画の推進を図ること。                  │
│ 3 森林整備を推進するには、担い手である林業労働者の育成・確保は不可欠の│
│  問題である。「緊急地域雇用特別交付金事業」と連動させた恒常的な林業労働│
│  者の確保に向け、新たな予算措置を講ずること。             │
│ 4 政府が実施している「緊急間伐5カ年対策」を見直し、初回の間伐ないしは│
│  それに相当する森林の間伐については、全額公費により実施すること。   │
│   また、特に間伐材の利用拡大については、木質バイオマスエネルギーへの利│
│  用や公共工事への利用など、その需要拡大に向けた支援策を講ずること。  │
│ 5 民・国合同で森林の流域管理を一層推進し、上・下流の地域住民が一体とな│
│  って行う森林・林業活動を支援するための新たな施策を講ずること。    │
│   また、国民が広く森林の公益的機能をひとしく享受することに鑑み、森林を│
│  目的とした新税「森林・環境税」(仮称)を創設すること。        │
│                                     │
│  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。     │
│   平成  年  月  日                       │
│               議   長   名             │
│   内閣総理大臣┐                           │
│   総務大臣  │                           │
│   財務大臣  │                           │
│   文部科学大臣│                           │
│         ├─宛(各通)                     │
│   農林水産大臣│                           │
│   経済産業大臣│                           │
│   国土交通大臣│                           │
│   林野庁長官 ┘                           │
└─────────────────────────────────────┘

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